ビニールハウスをDIYで!自作のメリット・デメリットと施工のポイント
「ビニールハウスを自分で作ってみたいけれど、どこから始めればいいのか分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ビニールハウスをDIYで自作することは、コストを抑えられたり、自分のスペースにぴったり合うサイズに設計できるなど、さまざまなメリットがあります。一方で、施工には手間や知識も必要です。
この記事では、ビニールハウスをDIYする際のメリットとデメリットを踏まえ、具体的な作り方の流れや注意すべきポイントなどを解説していきます。
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DIYのメリット・デメリット
自作する最大のメリットは施工費用の節約ですが、それ以外にもメリットも、またデメリットもあることを把握しておきましょう。
メリット
- コスト削減
業者に依頼するよりも材料費だけで済むため、全体のコストを抑えることができます。 - 自由度の高い設計
自分の好みや圃場のスペースに合わせて自由に設計できるので、使いやすいサイズ・形にできます。 - 技術習得
自作を通してハウス建築の基礎知識が身につくため、メンテナンスも自分で対応しやすくなります。
デメリット
- 専門的な知識が必要
施工の経験がないと構造の強度や気密性の確保が難しく、劣化が早まる可能性があります。 - 時間と労力の負担
ハウスの組み立てには労力が必要で、特に初めての場合は作業時間がかかります。ビニールなどの被覆材を貼る場合は最低でも2人での作業が必要です。 - 品質のばらつき
建て方によっては耐久性や防寒性が弱まることも。強風や雨漏りのリスクが心配な方は注意が必要です。
ハウス施工を業者にお願いするには
DIYが難しい場合は、専門業者に依頼することも視野に入れましょう。依頼する際のポイントは次の通りです。
- 予算と希望を伝える
費用の目安や必要な設備など、自分の要望をしっかり伝えます。また詳細に内容をヒアリングしてくれる業者かどうかを見極めることも重要です。経験豊富な施工業者様なら、これまでの経験を元に生産者様に寄り添った提案をしてくれるはずです。 - 複数の見積もりを取る
メガデルの業者マッチングを利用することで、施工会社・業者と直接やり取りが可能です。それによって、より施工金額を抑えることも可能です。地域のJA(農協)や種苗店、ハウスメーカーなどの見積もりと比較することで、より良い価格とサービスを見つけられます。 - 施工実績を確認
1つ目でも記載しましたが信頼できる業者を選びましょう。もし数年後にフィルムの張替えなどが必要になった際には、まず施工をお願いした業者様に依頼することが多いので、実績や評判の確認は必須ですが、相談のしやすさなども非常に重要です。
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ハウスのサイズ、パイプ規格、被覆材を決めて図面を作成する
作りたいビニールハウスの用途やスペースを考慮して、適切なサイズを決定しましょう。
詳細な図面を作成する必要はありませんが、以下に上げるポイントは必ず把握しておきましょう。
- 用途に応じたサイズ
作物の種類や育成数に応じた広さが必要です。設置できる土地面積からビニールハウスの大きさを決めましょう。設置場所のスペース、日当たり、水はけなどもサイズ決定の重要な要素です。圃場いっぱいの大きさにしてしまうと使いにくくなる可能性があります。また、床面積が決まれば、出入り方向と高さを決めましょう。 - パイプの規格を決めよう
ハウスのサイズなどを決める際に、パイプの規格を決めましょう。パイプは柱や梁などを構成する為、一般的には金属素材(鉄)のパイプを使用します。直径19.1mm、22.2mm、25.4mm、31.8mmなどがあります。ハウスの用途や間口によって使用されるパイプが異なります。農業用のハウスの場合はある程度の強度が必要ですので、25.4mm以上がおすすめです。 - 被覆資材を決めよう
昨今使われている被覆資材は、農業用塩化ビニール(農ビ)と農業用ポリオレフィン(農PO)、そしてエフクリーンなどに代表されるフッ素フィルムがあります。農ビ>農PO>フッ素フィルムの順に耐久性が上がり、価格も上がります。また作業性や取り扱い難易度も同じように上がります。もしDIYを検討している場合は農ビをおすすめする場合が多いです。
ハウスに必要なものをそろえる
ハウスのDIYに必要な材料や道具を準備します。ハウス本体に使用する資材はもちろんのこと、工具なども必要になります。もともとお持ちのもので対応可能かも含めて確認しましょう。
- 主な材料
ビニールシート、アーチパイプと直菅パイプ、フレーム、ジョイント、結束バンド、クリップ、ビニペットレール、端末フックなど。パイプとビニールシートに関しては前述を参考に決定してください。また図面を元に、必要になる資材の個数を拾い出す必要があります。 - 工具
ハンマー、ドライバー、スパナ、パイプカッター、電動ドリル、測定ツール、水準器などの工具が必要です。 - 扉
開き戸タイプは設置がしやすく、引き戸タイプは強度を確保できます。DIYでできる比較的小さなハウスでも扉は重要な部品になりますので、慎重にご検討ください。 - 追加オプション
必要に応じて換気用の窓、防虫ネット、断熱シートなども検討します。初めから全てを導入するとコストが上がってしまうので、まずは栽培する作物に必要なものと圃場の環境を考慮して検討します。注意点としてはパイプの径によっては導入できない設備もありますので、図面制作時に決定したパイプ径も考慮する必要があります。
このようにハウス本体に必要になる部材はもちろん、工具も必要になってきます。
実際にハウスを作る
いよいよDIYに取り掛かります。以下の流れに沿って作業を進めましょう。
- 地面を整備
地面が平らであることを確認し、必要に応じて地盤を固めます。またこの時に除草や堆肥の搬入などを済ませておくとハウス完成後の栽培がスムーズに始められます。 - パイプのの組み立て
骨組みとなるパイプを組み立てます。基本的にはアーチパイプを差し込む→天井部を留め具で繋ぐ→アーチパイプに直観パイプを取り付ける→ビニペットレールを付ける。を繰り返します。 - ビニールシートの張り付け
フレームにビニールシートをかぶせ、結束バンドやクリップで固定します。
※この作業は風のない日に2人以上で作業をしてください。 - 扉と付属設備などを設置
扉や換気窓を設置し、隙間がないか確認して完成です。
この記事のまとめ
ビニールハウスをDIYで自作することにはコスト削減や技術の習得などのメリットがある一方で、専門的な知識と作業の手間が求められます。最適なサイズや必要な材料を確認したうえで、計画的に進めることが成功のポイントです。DIYが難しい場合は、業者に相談してよりスムーズな施工を目指しましょう。
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